三菱ミラージュ1600GT(昭和54/1979年11月発売・A153型)
三菱ミラージュ1600GT(A153型)は、1979年(昭和54年)に登場し、当時の自動車ファンに強い印象を残したスポーツモデルです。この車は、ミラージュのシリーズの中でも特に高性能を誇り、時代を象徴する「昭和の名車」の一台として知られています。
1. 1600GTの誕生背景
三菱ミラージュは、コンパクトなハッチバック車として1970年代後半にデビューしました。その中でも、1600GTは特にスポーティな性能を追求したモデルで、当時の若者やスポーツカー愛好者に向けて開発されました。1979年11月に発売されたこの車は、日本の自動車市場でスポーツカーのトレンドをリードする一台となりました。
2. エンジンとパフォーマンス
ミラージュ1600GTには、1.6リッターの4G32型直列4気筒SOHCエンジンが搭載されており、最大出力105馬力を発揮します。このエンジンは、当時としては非常に高性能であり、軽量なボディとの組み合わせで、優れた加速力と走行性能を提供しました。また、5速マニュアルトランスミッションを採用しており、スムーズなギアチェンジとダイレクトなドライビングフィールを楽しめるのも、このモデルの魅力の一つです。
3. 外観デザインとスタイリング
ミラージュ1600GTのデザインは、スポーティで洗練されたスタイルが特徴です。低く構えたフロントフェイス、スラントしたボディライン、そして大型のリヤスポイラーが、当時のスポーツカーとしての力強さとダイナミズムを感じさせます。三菱はこの車を「実用的でありながら、スポーツ走行も楽しめる車」として設計し、デイリーユースから週末のドライブまで、幅広いシーンで使える万能なモデルを提供しました。
4. シャシーとハンドリング性能
ミラージュ1600GTのシャシーは、軽量かつ剛性が高い設計となっており、スポーツ走行に適したハンドリング性能を持っています。サスペンションにはマクファーソンストラット式を採用し、安定した走行と優れたコーナリング性能を実現。特にワインディングロードでのハンドリングの楽しさが評価され、多くのドライバーに愛されました。
5. 市場での反響と人気
発売当初から、ミラージュ1600GTは多くの自動車ファンの注目を集め、特にスポーツ走行を好む若者を中心に支持されました。また、ミラージュシリーズ自体が実用性と経済性を兼ね備えていたため、日常の足としても高く評価されました。これにより、1600GTは単なるスポーツカーという枠を超え、実用的なコンパクトカーとしても多くのユーザーに受け入れられました。
6. 昭和の名車としての地位
三菱ミラージュ1600GTは、昭和の時代を代表する名車の一つとして、その性能とデザインが後世に語り継がれています。特に、スポーツ性能と実用性を両立させた点は、後のスポーツコンパクトカーに大きな影響を与えました。また、現在でもクラシックカー愛好家の間で高く評価され、状態の良い車両はコレクターズアイテムとして人気があります。
まとめ
ミラージュ1600GTは、1979年に登場した三菱のスポーティなコンパクトカーで、昭和の自動車史にその名を刻んだ一台です。1.6リッターの高性能エンジン、軽量ボディ、優れたハンドリング性能を備えたこの車は、スポーツ走行の楽しさと日常の実用性を両立したモデルとして、多くのドライバーに愛されました。昭和の名車として、ミラージュ1600GTは今なお強い存在感を放っています。