お知らせ

マツダFD型「アンフィニRX-7」のシーケンシャルツインターボとは?

マツダの名車「アンフィニRX-7(FD型)」は、1990年代を代表するスポーツカーとして、今もなお多くの自動車愛好家から支持を集めています。その中でも特に注目されるのが、エンジンに搭載された「シーケンシャルツインターボ」システムです。FD型RX-7は、軽量ボディとロータリーエンジンの組み合わせによる卓越したハンドリング性能に加え、このツインターボの存在によって、独特の加速感を生み出すことで知られています。

シーケンシャルツインターボとは?

「シーケンシャルツインターボ」は、エンジンに搭載された2つのターボチャージャーを段階的に作動させるシステムです。RX-7のこのシステムは、低回転域から高回転域までスムーズかつ力強い加速を実現するために設計されています。具体的には、エンジン回転数に応じて以下のように2つのターボが切り替わって機能します。

  1. 低回転域(単一ターボモード): エンジンの低回転域では、1つ目のターボチャージャーが作動します。この段階では、1基のターボのみがエンジンに圧縮空気を送り込むため、ターボラグを最小限に抑えながら、スムーズなトルクを発生させます。これにより、日常の市街地走行や低速走行でも扱いやすいレスポンスが得られます。

  2. 中・高回転域(ツインターボモード): エンジン回転数が高まると、2基目のターボチャージャーがシーケンシャルに作動し始めます。これにより、エンジンに送り込まれる圧縮空気の量が増え、加速力が飛躍的に向上します。特に高回転域では、2つのターボが協力して強力なブーストを発生させるため、ドライバーは圧倒的なパワーと加速感を楽しむことができます。

このシステムにより、RX-7はターボラグ(アクセルを踏んでからターボが効くまでの遅れ)を極力抑えつつ、広い回転域で安定したパワーを発生させることができるようになりました。これが、シーケンシャルツインターボの最大の特徴であり、ドライバーに対してよりスムーズでパワフルな走行体験を提供します。

ロータリーエンジンとシーケンシャルツインターボの相性

FD型RX-7には、マツダが誇る「13B-REW型」ロータリーエンジンが搭載されています。このエンジンは、従来のピストンエンジンとは異なる独自の構造を持ち、コンパクトかつ軽量ながら高回転で大きなパワーを発生させることができます。

ロータリーエンジンは高回転でのパワー特性が強いですが、低回転域ではトルク不足が課題となることが多いです。しかし、シーケンシャルツインターボの採用により、低回転域からでもターボチャージャーが効率的にパワーを補助し、高回転域での力強さを維持しつつ、全体の走行フィーリングが格段に向上しました。この組み合わせによって、RX-7は日常のドライブでも高い扱いやすさを発揮し、サーキットでのハードな走行でもそのポテンシャルを余すところなく引き出すことができるのです。

RX-7の魅力と価格動向

FD型RX-7は、その美しい流線形デザインと優れたパフォーマンスで、日本国内のみならず世界中で高く評価されています。特に、シーケンシャルツインターボを備えた13B-REWエンジンは、マツダの技術力の結晶と言っても過言ではなく、現在でも多くのファンを魅了し続けています。

最近では、RX-7の中古市場での人気が再燃しており、良好なコンディションの車両はプレミアム価格で取引されています。かつて新車価格が360万円ほどで販売されていたFD型RX-7ですが、現在ではその価値が大きく上昇し、特に低走行のモデルやコンディションの良いものは数百万円から1000万円を超えることもあります。

まとめ

マツダFD型「アンフィニRX-7」に搭載されたシーケンシャルツインターボは、ロータリーエンジンのポテンシャルを最大限に引き出す革新的な技術でした。このシステムによって、低速域から高速域までスムーズかつ強力な加速が可能となり、RX-7は当時のスポーツカー市場で確固たる地位を築きました。現在でも、その優れたパフォーマンスと独自性から高い人気を誇り、スポーツカー愛好家にとっては手に入れたい1台として憧れの存在となっています。

Copyright © 2025 Four A フォーエース All rights reserved.