ド派手顔で超絶高級だったのに!! エリシオンプレステージはなんで[アルファード]になれなかったのか!?
ホンダの「エリシオンプレステージ」は、2006年に登場し、エリシオンシリーズの中でもより高級志向のミニバンとして注目されました。豪華な内装、強力なエンジン、そして迫力あるフロントデザインなど、外観も「ド派手顔」として人気を集める要素が多かったのですが、結果として「アルファード」のような大ヒットには至りませんでした。では、なぜエリシオンプレステージは「アルファード」になれなかったのでしょうか?
1. ブランド戦略の違い
トヨタの「アルファード」は、トヨタが一貫して高級ミニバンの旗艦モデルとして位置付け、強力なブランドイメージを構築してきました。一方、ホンダはエリシオンを高級志向に寄せたものの、全体的にはファミリー層向けの「実用性」と「乗り心地」を強調しすぎたことで、エリシオンプレステージが明確に高級ミニバン市場に差別化されることが難しくなりました。
2. 販売網の影響
トヨタは国内に広がる強力な販売網と、複数のディーラー網を活用してアルファードの市場展開を強化しました。また、トヨタは「ヴェルファイア」との2台体制を組むことで、異なる好みを持つ顧客層にアプローチしました。一方、ホンダの販売戦略はトヨタほど広範囲に及ばず、結果としてエリシオンプレステージの販売が限定的になりました。
3. 顧客のニーズとのズレ
アルファードはその豪華さと威圧感のある外観、広々とした車内空間、そしてフルフラットシートやラグジュアリーな装備など、特に「車内での快適な移動」を重視する顧客層に強く支持されました。エリシオンプレステージも高級感を追求したモデルではありましたが、ホンダの技術やデザインの方向性が若干異なり、トヨタが築いた「高級ミニバン」というイメージを超えることができなかったと言えます。
4. 商品展開と時代の変化
エリシオンプレステージは、高性能で快適なミニバンであることに変わりありませんでしたが、ちょうどその時期にSUVブームが到来し、ミニバン自体の需要が少しずつ変化してきました。ホンダがその後、ステップワゴンやオデッセイといった他のラインナップにシフトしていく一方で、トヨタは引き続きミニバン市場に強力なリソースを投入し、アルファードの地位を不動のものにしました。
まとめ
エリシオンプレステージは、その豪華な装備やスタイルで高級ミニバン市場に挑戦しましたが、トヨタのアルファードが築いたブランドイメージ、広範囲な販売戦略、そして市場のニーズに対するアプローチが大きく影響し、アルファードのような成功を収めるには至りませんでした。しかし、その先進的なデザインや技術は今でも多くのファンに愛されています。